トヨタは復活するのか、トレンド転換が近づいている理由とは

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トヨタの株価が下落した理由とは

TradingView参照

トヨタの株価が下落した理由として、EV化が遅れたことや、とりわけ業績に関する問題について語られることが多い。決算発表では過去最高益が報じられているものの、その中身が問題で、為替に依存しすぎているのではと問題視されている。実際、トヨタの為替レートは1ドル=160円ほどに設定されており、本業の自動車販売よりもこちらで最高益を見込んでいるのではとみられているのだ。

確かに一理ありそうだが、トヨタ株価のチャートを見てみると、株価下落の要因を為替に背負わせるのには無理がある。なぜなら、トヨタの株価が下落トレンドに入ったのは本年3月からであり、それ以前には為替の影響などは一切株価に影響していないのである。3月以降も円安は進んでいるわけだから、これを株価の下落要因とするのには無理があるだろう。

では何が問題なのか。もうお気づきの方も多いだろうが、トヨタの下落トレンドが始まった本年3月とは、ちょうどAI爆上げ相場が始まったタイミングと一致する。上記のトヨタ週足チャートにある緑色のラインは日経平均の動きであり、本年3月までは、日経平均とトヨタは同じように上昇していた。むしろ、日経平均よりもトヨタのほうが上昇しているくらいだ。

この流れが変化するのが本年3月であり、AI爆上げ相場の流れに乗るべく多くの投資家が超安定銘柄で含み益も十分に乗っていたトヨタを売却し、半導体関連株に乗り換えたのが容易に想像できる。

日経平均の高値とトヨタの安値のタイミングも同じ

さらに言えば、トヨタの安値は現時点では6月24日の2,600円台である。日経平均を見てみると6月22日に72,000円台の史上最高値をつけている。つまり、一部のAI銘柄で爆上げしていた日経平均が高値を付け、その後AI銘柄の下落とともに調整入りしたタイミングでトヨタが底値を付けているわけだ。

このタイミングとは、AI銘柄を利確した投資家が徐々にトヨタに資金を戻している動きと考えてもあながち間違いではないだろう。キオクシアなどが大暴落したことからも、半導体相場がすぐに復活することは難しく、トヨタからAI銘柄に流れた資金は、再びAI銘柄に投資されることはなく、徐々にトヨタに戻ってくるのではないだろうか。

先週には一時3,200円台まで急騰したトヨタだが、これもAI銘柄売りトヨタ買いの動きが強まったことによるのではと思われる。大口投資家に動きがあったのではとも考えられそうだ。

今後自動車株が注目される理由

AI相場がそう簡単に復活しないとなれば、キオクシアなどに流れていた資金がトヨタに戻ってくることは大いに期待できる。しかし、だとしても2月9日高値の4,000円まで戻せるかどうかは疑問だ。自動車株に新たな資金が流入してこない限りは新高値更新までは厳しそうだ。

むろん、自動車株に新たな買いが入ってくるのであれば話は別である。トヨタは言わずと知れた世界最大の自動車メーカーで、国内にとどまらず海外での販売数も他の自動車メーカーとは別格である。昨年度も世界ナンバー1の販売台数を誇っている。

特に強いのが米国市場を中心とする北米市場だ。その米国の自動車販売台数は10年周期で販売台数最高値を記録している。分かり易く言うと、買い替え需要が10年ごとにやってくる傾向にある。前回の買い替え需要の最高を記録したのが2016年で、10年後の本年は過去最大クラスで買い替え需要が発生するのではと期待されている。米国の乗用車や小型トラックの車齢が約13年になっていることも期待を後押しする。

今秋以降に自動車販売台数が伸びる理由

米国では日本とは異なり、8~9月にかけて引っ越す人が多く、不動産の売却も多く行われる。その売却資金で車を買い替える人が実は非常に多い。つまり、この時期は車が多く売れる時期であり、年間としてみても12月のクリスマスセールに次いで9月に多く売れている。

前述のように車齢が約13年になっており、また、近年のEV化現象に様子見をしていた人々も本年9月から12月にかけて買い替えするのではと期待されている。北米に強いトヨタがこのタイミングを逃すわけはなく、秋の自動車ショーでは全固体電池搭載のEVの発表もひょっとするとあるのではと期待される。

ここ数年はEV化に対する遅れから「もうトヨタの時代も終わったのでは」と言われることもあったが、EVについても全固体電池搭載車、トラックを中心とする水素自動車(FCV)、そして販売の中心であるハイブリッド車とすべてのラインナップをそろえるトヨタの時代はそう簡単には終わりそうにもない。

依然として株価は3,000円割れという状況で低迷したままだが、いつのまにか時価総額ランキングではトップの地位に返り咲いている。2,000円台でトヨタの株式を購入できる期間はそう長くはないのかもしれない。

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