日銀金利据え置きでも160円の壁は超えられず
ドル円相場は159円台での攻防が続いている。4月28日、注目された日銀政策決定会合では金利据え置きの現状維持となり、大方の予想通りとなったわけだが、植田総裁会見時含めて160円を超えていくような円安への動きとはならなかった。
現状、依然として159円台という高水準での動きであり、いつ円安トレンドが始まってもおかしくはないのだが、価格は160円の壁の前でぴたりと止まっている状況だ。
4月7日に160円台を付けたのを最後に、16営業日160円どころか159円90銭の壁に頭を押さえれれている。多くのトレーダーが金利据え置きでの160円台の攻防を予想していたと思われるが、高値圏にはあるものの壁を越えられない状況が続いている。
160円台の上値が重たい理由とは
160円台が重たくなっている最大の理由は、無論金融当局による為替介入であろう。2024年7月には介入により約20円も円高が進んでいるため、160円以上のところを積極的に買っていくのは勇気のいるところだ。

ドル円週足チャートを見ても、5週連続の長い下髭がみられ、円買いに対しては間髪入れずに円売り(ドル買い)が入っている。にもかかわらず、160円の壁は超えられず、むしろ価格は高値を切り下げているようにも見える。
先週、今週とさすがに日銀の現状維持予想からの円安が進んだが、まだ週足上からは高値を切り上げていくようには見えていない。何らかのタイミングを待っているようにも思えるが、だからと言って必ずしも円安に進むというわけではないだろう。
セル・イン・メイの影響はあるのか?
セル・イン・メイとは「5月に売って去れ、9月まで戻ってくるな」という株式相場の格言だ。株式相場も新高値を更新中だが、裁定買い残、信用買い残ともに過去最高水準にある。
とりわけ、日経平均は外国人投資家の買いによって支えられており、その外国人が買っているのは一握りのAI情報関連株という状況で、いびつな構造が形成されている。仮に、これらの外国人投資家がAI情報関連株数銘柄を売り続けたなら日経平均は崩壊してしまうだろう。
円安と株高はセットになっているが、仮にセル・イン・メイが起こるようなら強力な円買戻しが行われる可能性も十分にある。ちなみに、ドル円のIMM通貨市場において投機筋の円売り持ちは74億ドルまで拡大中だ。いつ大きな調整がやってきても不思議ではないだろう。
同様に、日米の金融当局が投機筋の円売り持ちに目を光らせていることも忘れてはならない。

