原油価格の動きがおかしい!再び高値を目指すのか?

原油 テクニカル分析

高値を維持する原油価格

株式市場が最高値更新を続けるなか、原油価格の動きがおかしい。イラン戦争勃発から急騰した原油価格は株式市場を急落させた。しかしながら、直近で原油価格が100ドル越えしてきたにもかかわらず、株価はお構いなしに上昇しているのだ。

もっとも株式市場をけん引しているのは、一部のAI関連銘柄であり原油価格には直接的には関係ないということなのかもしれない。ただし、直接的には関係ないにせよ、AIを利用するためにはAIデータセンターをはじめ多大な電力量を消費することになるはずだ。

原油価格の上昇は必ず株式市場に影響を与えるはずなのだが、100ドル程度の価格なら問題ないとでもいうのだろうか?おそらく、市場関係者の読みとしては、イラン戦争は終結に向かって動いており、いずれ原油価格は下落するというのがコンセンサスなのかもしれない。

原油価格は現在チャート的には三角持ち合いという状況を示している。3月初旬の急騰から急落、その後は高値切り下げ、安値利上げという状況が続いており、通常は上か下か抜けたほうに相場は動くといわれる。

原油
TradingView参照

三角持ち合い下抜けのケース

原油価格が三角持ち合いを下抜けた場合、おそらくはイラン戦争の早期解決が実現することになるであろうから、インフレ懸念も一旦落ち着くことになり、株価は再び高値更新をすることになるであろう。

ただし、原油価格が下落したとしても、ホルムズ海峡封鎖の影響は今後長く続くものと思われ、平時の状況に戻るには相当な時間がかかると想定される。

三角持ち合い上抜けの場合

三角持ち合いを上に抜けた場合は厄介だ。イラン戦争長期化の場合には、120ドル前後をめざす可能性も考えられる。ここを上抜けた場合には株式相場に大きな影響を与えることになるだろう。

原油価格の高騰はインフレを招き、国債の金利は上昇することになる。ただでさえ厄介な問題だが、日本の金利も高騰した場合には、日銀は利上げに踏み切らざるを得なくなり、利上げされるようなことになれば円キャリートレードの巻き戻しが起こることも十分にありうる。

忘れてはならないリーマンショック前の原油相場

忘れてはならないのは2008年9月の株式大暴落リーマンショック前の原油相場だ。前年の2007年1月に50ドルという安値を付けた原油価格は、リーマンショック前の2008年7月に147ドルまで急騰しているのである。

歴史は繰り返すといわれるが、ウクライナ紛争、イラン戦争を挟みながら依然として高水準の価格帯にある原油相場が株式市場に影響を及ぼさないと考えるほうが不自然だろう。原油価格の上昇が金利上昇を引き起こすということに注目しておきたい。

原油価格が動けば株式相場も動く

AI関連銘柄が株式相場をけん引しているが、生成AIにせよフィジカルAIにせよ、いずれにしてもこれまでとは比較にならないような大量の電力を消費することになる。原油価格の上昇は、日常生活のみならずAIの世界にも多大な影響を及ぼす。

1日も早く原油価格が落ち着けば株式市場にも好影響を与えるだろうが、原油価格が上昇した場合には最悪の事態を招きかねない。このことは頭に入れておくべきだろう。

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