日経平均大幅安の原因とは
4月28日の日経平均株価は前日比619円安の59,917円で引けた。昨日、6万円台を大きく超えて6万1千円台に迫る動きを見せたものの、大きく反落して6万円台を割り込んで取引を終了した。さすがに最高値更新から利確の動きが出たと思われるが、問題はその中身だ。
本日の動きで言えば、何とアドバンテストとソフトバンクグループのわずか2銘柄だけで日経平均は約885円下落している。この2銘柄が前日比変わらずであったなら日経平均は約266円ほど上昇して引けたことになる。
ちなみにTOPIX(東証株価指数)は、本日36.91ポイント高の3,772ポイントで引けており、株価は全般的に堅調な動きをしていたのが分かる。
プライム銘柄は8割以上が値上がり
わずか2銘柄で約885円下げたわけだが、プライム銘柄全体で見ても8割以上の1,288銘柄が値上がりしており、値下がりしたのは249銘柄、変わらずが34銘柄だ。業種別でみてみても全33業種のうち値下がりしたのは3業種のみで、30業種は値上がりしているのである。
一部の個別銘柄の日経平均への寄与度が異常に大きいといういびつな構造といえばそれまでだが、これは何も今に始まった話ではない。それだけAI情報関連への期待度が高いということにもなるのだが、さすがに行きすぎだろう。
これではインフレで株価が上昇しているのか、あるいは意図的に株価が上昇させられているのか分からなくなってくる。AI情報関連株の上昇要因に「インフレ」と感じる人はほとんどいないだろう。
日経平均はインフレではなくAI関連銘柄で上昇している
4月28日、日銀政策決定会合では金利据え置きの現状維持が決定された。今回は珍しく3人の審議員が反対票を投じたようだ。現状維持は想定通りであったが、その思惑から日経平均は6万円台を大きく超えてきたこともあり、安心感から2銘柄を含む2割以外の銘柄は値上がりしたと思われる。
本日の日経平均619円安は、いかにアドバンテストとソフトバンクグループに投機筋の買いが多かったのかという証でもあるが、「噂で買って事実で売る」の相場格言通りに一気に売りが出たのであろう。
本日の動きが特徴的ではあるが、日経平均の6万円越えは必ずしもインフレが要因というわけではなく、AI関連というわずかな数の銘柄で達成したと考えるほうが説得力がありそうだ。
一握りの銘柄で自由に動かせる日経平均
本日の日経平均の動きは投資家にとって忘れてはならない教訓と言えそうだ。プライム市場の1,288銘柄が値上がりし日経平均は266円ほど上昇していたにもかかわらず、アドバンテスト、ソフトバンクグループという2銘柄だけで約885円も値下がりさせられているのだ。
2000年前後のインターネットバブルもそうであったように、一握りのAI関連銘柄に売りが集中した場合には、日経平均などの株価指数は大きく下落してしまうということは肝に銘じておかねばならないだろう。

