有事なのに金相場が上昇しない理由とは!実際の有事では買われないのか?

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有事での金価格急落の理由

2026年1月には5,600ドル台まで上昇し新高値を更新した金相場は、翌週には4,423ドルまで売られたものの反発に転じて3月上旬には5,430ドル台まで戻した。その直前には、米国・イスラエルがイラン戦争を引き起こすという有事が発生し、金相場は高い確率で新高値を更新するのではと思われた。

しかしながら、実際には有事の金相場のはずなのに、実際の有事が発生すると金相場は下落に転じて年初来安値を更新し4,100ドルまで売られた。金相場に投資していた大半の投資家は、全くの想定外の動きに何が起こっているのかと損切りもできない状況であっただろう。

では何故有事にもかかわらず金相場は大きく下落したのか?理由としては、大きく分けて2つあるように思われる。

金が買われるのは有事に備えている時期

まず有事の金といわれるが、何故そういわれるのかというと、実際に想定外の有事が発生した時に換金して現金にするためであり、金が購入されるのは有事に備える時期であり、有事が発生した際には換金売りが行われるからだ。

分かり易く言えば、万が一の保険は平時に準備して事故や病気の際に保険金をもらうのと同じことだ。実際に事故発生時や病気になってから保険をかけても遅すぎるわけで、事前に備えるものである。

今回もイラン戦争勃発後から金相場は大きく下落しており、換金売りが相当数あったことに疑いの余地はないだろう。ましてや下落したとはいえ、いまだ高水準の価格帯のところにあるわけで、換金売りにより相場は完全に終了したわけではなく、次の上昇の機会を窺っている状況と思われる。

既にひと相場が終了していた可能性

もう一つの理由としては、すでに本年1月には5,600ドル台という高値を付けており、ひと相場が終了していた可能性も否定できない。金相場に人気が出る前から、金相場の5,000ドル台というのは相当意識されていた数字であり、相場に達成感もあったであろう。

また、本年1月の急騰劇は金投資最大のETFのコールオプション買いが最大の要因だったともいわれており、短期狙いのトレーダーたちの売り物も一気に出たとも考えられる。いわゆる急騰した相場は急落しがちであるという見本のような相場であったともいえそうだ。

このコールオプションの買いの残骸は本年9月末までは残っており、本格的な上昇相場は9月以降にやってくるのかもしれない。

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