裁定売り残0、NT倍率は過去最高値!それでも日経平均は最高値更新へ

裁定取引 日経平均株価

裁定買い残がゼロに

日経平均は5月最終営業日に最高値を更新し、66,000円台を超えて引けた。そして注目すべきは裁定取引の売り残がなんとゼロとなってしまったことだ。過去にも、ゼロに近づいたことはあったものの、上昇し続ける日経平均に対して誰も売らなくなってしまった、あるいは、売り物がなくなってしまったというのが実情だろう。

売り残が減少した、あるいはゼロになったということは、将来的な買い要因が減少あるいは無くなってしまったということであり、株価的には下落要因であるかのようにも思われる。しかしながら、過去に発生した裁定売り残がゼロ近くなった時には下落どころか、大幅な上昇を記録していることが多い。

5月相場は59,630円で始まり、66,301円で引けたわけだから7,000円幅の大陽線を付けたことになり、6月相場も少なくとも序盤は強い相場が想定されるであろう。

NT倍率は過去最高値に

NT倍率(日経平均株価をTOPIXで割った数値)は5月29日に過去最高値である16.76倍となった。通常、16倍越えで危険信号とみなされるNT倍率だが、過去の経験則をあざ笑うかのように上昇し続けている。

これは言うまでもなく最近のAI相場の特徴でもあり、アドバンテストや東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど日経平均寄与度の高い銘柄が集中的に買われることで発生しており、この状況が続く限りはさらにNT倍率は高まるものと思われる。

無論、相場が一旦逆流し始めるととんでもない巻き戻しが発生することは頭に入れておいたほうが良いだろう。

6月12日のメジャーSQに向けて

5月の月足陽線は大陽線が確定し、6月相場も少なくとも序盤は堅調相場が期待されるのではと述べたが、6月12日(金)はメジャーSQの日でもある。すでにオプション相場は活況を呈しており、この日に向けて仕掛けがないはずはないだろう。つまり、メジャーSQに向けて日経平均は大きく動くことが想定される。

最近の株式相場では、東京時間の早朝の短い時間で日経平均が大きく動くことが散見されるが、これはプットオプションの投げ売り(スクイーズ)が原因であると思われる。今週はわずか5分の間に1,000円以上も上昇したこともあった。今後もこの展開が続くであろうから、東京時間の早朝は特に注視してくべきだろう。

6月12日と言えば、米国市場ではスペースXも上場予定となっている。一気に米国市場に300兆円前後の資金需要が発生することになり、この資金はどこから出てくるのか、どうやってねん出されるのかも非常に気になるところだ。

東京エレクトロン株式分割へ

5月最終日に最高値更新した日経平均にさらに追い風だ。日経平均を強力に押し上げる銘柄の一つである東京エレクトロンが株式分割を発表した。9月30日を基準日に1株=5株となる。同時に自社株買い750万株(1,500億円)も発表され、来月早々から日経平均上昇に大きく寄与しそうだ。

まさに青空天井の日経平均

好材料でそろいという日経平均、現実に売りから入れば速攻で損切りを余儀なくされるという状態だ。裁定取引の売り残はゼロに、空売り比率も異常なほどに減少しない、市場参加者のほとんどの人が相場が上昇すると信じ切っていると考えてよいだろう。

しかし、相場の格言では、「あなたの取引の先には必ず反対の取引をしている人がいる」という教えがあり、「相場の一寸先は闇」であることも忘れてはならない。

歴史上、優秀な大統領の一人と言われるフーバー米大統領は、ニューヨーク市場の大暴落の前日に議会で米国経済は最盛期を迎えていると発言しるのである。

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