スペースX、赤字のまま大型上場へ

IPO 注目銘柄

史上最大のIPOは6月頃か

イーロンマスク率いるスーペースXが米証券取引委員会にIPO(新規株式公開)を申請したと報道されている。今回の申請は非公開となっており詳細は未定だが、早ければ6月にも上場する可能性がある。

イーロンマスクの誕生日が6月28日のため、その付近での上場に向けて準備中という情報もあるが、いずれにせよ、これまでのIPOとはレベルの違う大型IPOが実現することになりそうだ。IPO時の企業価値は1兆7,500億ドルくらいと想定されており、1ドル=160円で換算すると約280兆円企業がいきなり誕生するということになる。

資金調達額も約750億ドルとなり、これまでの最高額であったサウジアラコム(サウジアラビア証券取引所)の約256億ドル、アリババ(ニューヨーク証券取引所)の約218億ドルを大きく上回ることになる。

赤字のままでの大型IPO

これまでの記録を大幅に塗り替えることになるスペースXのIPOだが、同社は現時点では未だ赤字企業であり、赤字でのIPOとなる。むろん、通常スタートアップ企業のIPOは赤字である場合が多く、同じく今年のIPOが予定されているOpenAIやアンソロピックも赤字でのIPOとなる。

スペースXの昨年の売上高は186億ドル超で損益は約50億ドルの赤字だった。その市場価値が1兆7,500億ドルと推定されているのは、すでに収益化している衛星通信事業「スターリンク」が将来的に業界を一変させる可能性を秘めているということだ。

現時点での企業価値と収益力はかけ離れているものの、同社は当然のようにマグニフィセント・セブンと同等以上の企業になることが投資家の間では想定されているということだろう。

上場後の株価の行方は

スペースXのIPOが予定されるNusdaq市場は最高値を更新し続けており絶好調だ。今なら十分史上最大となるスペースXのIPOにも耐えられるだろう。5~6月にかけて株価が暴落しない限りは。

問題となるのは、約280兆円もの資金がどこから出てくるのかということだ。まさか、新規資金が突然のようにどこからか湧いてくるわけではないだろう。個人投資家にも約30%ほどが割り当てられる予定だが、大半は現在の持ち株を処分してスペースXに充てることになると思われる。

つまり、スペースXの約280兆円は新たな資金がNusdaq市場に流入してくるのではなく、他の株式が売却されることでねん出される可能性が非常に高く、これまで以上に銘柄の選別が進むことになるだろう。

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