金相場に反転上昇の兆し
イスラエル・レバノンの停戦合意(10日間)、これに伴うイランのアラグチ外相のホルムズ海峡解放の報を受け金相場は上昇、ニューヨーク金先物相場は1.48%の上昇となり4,879ドルで引けた。
金相場は、イラン戦争勃発から2番天井をつける形で下落トレンドが発生、3月下旬に4,100ドル前後で安値を付けてからの反転上昇で、4月17日までに約800ドル近く戻した形だ。
有事の金が戦争勃発から急落、停戦交渉の進展とともに反転上昇というのも魔訶不思議な話だが、相場のことは相場に聞くしかなく、強い買戻しが入っているのも事実であろう。このまま5,000ドル台を回復して新高値更新に向かっていくのかどうか大注目となる。
株式市場に追随できるのか?
イラン側によるホルムズ海峡封鎖解除を受けて、S&P500やナスダック総合指数はすでに最高値を更新しており、日経平均も現物市場では最高値を更新している。この流れに追随して、金相場も最高値更新を目指すのだろうか?
今回のイランと米国の交渉劇には両国の様々な思惑が見て取れる。おそらく短期間での完全決着はないのだろうが、かえって金融市場はその状況を好感しているようにも見える。長引けば長引くほど株式市場は上昇するのではとさえ思われる。
この流れに乗じて金相場も最高値更新と行きたいところだろうが、果たしてそう簡単に事が進むかどうか?金相場には、株式相場とは異なる問題も抱えている。
9月末まで残るコール買いの残骸
株式市場が最高値を更新してるとはいえ、中身を見るとAI情報関連のみに買いが集中しているという状況だ。分散投資という概念を全く無視するかのような状況だが、これもAI投資による弊害ではないかとの指摘もあるように、高いリスクをはらんでいることは間違いないだろう。
かつてバフェットも指摘したように、金そのものは新しい価値を生むことはない。つまり、現在の株式市場のような買い要因で買われるとしたら、材料というよりもAI投資により買いが集中した場合と考えられる。
また、株式市場と金相場の大きな違いに、金相場にはSPDR金ETFのコールオプションの残骸が9月切りまでは残っているという問題もある。少なくともこの買い残が減少するまでは金相場の上値は重たいと考えるほうが良いのかもしれない。

