金価格一時4,000ドル割れ!金相場が上昇しはじめる時期はいつなのか

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金価格一時4,000ドル割れ

金チャート
TradingView参照

世界的なAI相場で活況を呈している株式市場に比べて、金相場はあたかも投資の世界の蚊帳の外という感じだ。今年1月には大相場となり5,600ドル台まで上昇したものの、その後は下落相場が続いている。6月には瞬間的に4,000ドル割れとなり、7月にも再び4,000ドル割れとなっている。

金投資と言えばインフレヘッジ、さらには有事の金と言われるように、インフレや戦争で買われるイメージが強い。しかし、現状は世界的なインフレ傾向やイラン紛争が混乱しているにもかかわらず、金相場は下落したまま上昇する気配を見せない。

有事の金が上昇しない理由とは

本年1月に大相場をやって以来半年を経過したが、未だにジリ貧相場が続いている。金相場が全く動か無くなった理由として3つの問題が考えられる。

①FRBの金融政策見通しの変化

2025年から2026年初頭の金価格急騰は、FRBが利下げに向かうという期待に大きく支えられていた。金利が低下すると現金や米国債の魅力が薄れる一方、低金利がインフレ懸念を高めることで金の魅力が増すという構図があったためだ。しかし、新FRB議長は市場の予想より強硬な姿勢を見せており、中央銀行は金利を据え置くか、むしろ引き上げるとの見方が優勢になっている。金は利息を生まない資産のため、金利の高止まり観測が強まるたびに割高感が意識され、上値が抑えられやすくなる。

②米ドル高の進行

ドル指数は2026年7月時点で年初来約3%上昇している。金はドル建てで取引されるため、ドル高が進むと他通貨保有者にとって金が割高になり、買い控えが起こる。中東情勢の緊迫化も、意外にも米ドルを押し上げる方向に働いており、米国がエネルギー純輸出国であるため貿易収支への悪影響が小さいと見なされ、逆にドルが選好される展開が続いている。

③投機マネーの巻き戻しとETF資金流出

金は現在1オンス4000ドルをわずかに上回る水準で、2026年1月に記録した史上最高値5600ドル超から約27%下落しており、第2四半期だけで16%下落と2013年以来最悪の四半期となった。あまりに急激だった上昇の反動で利益確定売りが出やすく、地政学リスクによる「有事の金買い」プレミアムも和平進展の兆しとともに縮小している。

2026年10月以降に金相場が上昇する理由とは

本年1月に5,600ドル台まで買われた金相場だが、下落しているとは言ってもまだ4,000ドル台だ。AI相場で爆上げして半値になったキオクシアなどと比べると下落率は小さい。むろん、ジリ貧状態は続いているものの、この期間を調整期間とみなすこともできるだろう。

ただし、株式市場が活況を呈する限りは、利息を生まない金相場が人気化するのは難しいだろう。むしろ、金を売ってオープンAIやアンソロビックの購入資金にと考える人のほうが多いかもしれない。つまり、調整期間の金価格は換金売りの対象となり易く、相場はジリ貧状態になり易い。

それでは、金相場の調整期間はいつ終わるのか?多くの金ホルダーたちが期待する時期はいつになるのか?その可能性としてまず考えられるのは2026年10月かもしれない。

2026年10月以降に金相場が動きやすくなる理由とは

なぜ、今年の10月以降に金相場の調整が終了する可能性があるのか?そのヒントとなるのはオプション取引だ。連日のように乱高下する日経平均の要因の一つが、日経225オプションであることは多くの投資家に知られているが、2026年初頭の金市場の大相場を演出したのも実は金のオプション取引だ。

簡単に行ってしまえば、金の延べ棒が大量に買われて金市場が急騰したのではなく、換金に便利な金のETF、そしてそれに付随するオプション取引で金相場は5,600ドル台まで上昇している。もっと正確に言えば、世界最大の金ETFであるSPDR金ETFのコールオプションに買い仕掛けが入り、プットオプションが踏み上げられたのである。

キッカケは米国のベネゼエラ侵攻であったかもしれないが、金相場のすさまじい上昇に大量のプットオプションの買いが踏みあげられてしまったというのが事実だ。そして、この大相場では同時に買いで儲かるコールオプションも長期にわたり買われてしまった。

つまり、大量のコールオプションの買い残が未だに残っており、この買い残がある限りは金相場は5,000ドル台に近づくことは難しいと考えられるのだ。では、このコールの買い残はいつになれば無くなるのか?それが9月切りのコールオプションの買い残がなくうなるまでと想定されているのである。

9月のSQ日は9月30日となっており、10月からは今とは全く違う環境下で金投資が行われることになる。10月と言えば、アンソロビックの公開日も10月と決まったようだが、金価格はまたしても換金売りの対象となるのか、あるいは、ジリ貧相場から脱出することができるのか、要注目の10月となりそうだ。

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